過失割合・過失相殺の考え方

完全な100:0はあり得ない。過失割合

投稿日:2015.08.20

○完全なる、100:00は有り得ない

 

皆様、自動車を運転されていると言う事は、何らかの形での「自動車教習所」を無事に卒業して、免許試験に合格されています。さて、ここで質問です。自動車教習所の授業で習った事柄、どれだけ覚えていますか?。恐らくは、数年も経つと、頭の中から消え去っている筈です。覚えているのは、交通標識の意味と交通マナー程度ではないでしょうか?。実は、ここにも落とし穴が潜んでいるのです。損害保険会社の事故担当者が頭が痛いのは、その基本知識を忘れているご契約者への説得なのです。坂道では、「下り」が優先。交差点等では、「左折」が優先。交差点内では、「直進」が優先などなど。

 

 

よく有る例として、前方車への追突事故です。ここで揉めるのが、相手が悪い!の一騒動です。前方車への過失割合を求めるのなら、前方車が、故意にブレーキを踏んだ事を立証する義務が、後方車に存在します。自動車教習所では、「車間距離」は前方車が急ブレーキを踏んだとしても、余裕を持って停まれる距離を保つ事を教えられている筈です。やりがちなのが、若者の「イライラ運転」です。簡単に言うと、「煽り運転」の事です。これって、後方車の過失割合がかなり課せられる事をご存知でしょうか?。

 

 

また、ご自身が、完全に停車しているのに突っ込まれた場合でも。その停車している状態や場所が、問題となる事が有ります。今現在、自動車事故の示談交渉の世界では、「完全なる100:00」は存在しないと言っても良いかも知れません。限りなく、100:00に近いしか有り得ない状態になっています。

藤沢市交通事故外傷治療院のブログです。

 

3台の玉突き事故の過失割合は、大きく分けて2つのパターンが考えらます。それぞれについて見ていきましょう。

 

◆パターン1:後続車に過失がある場合

よくあるのが信号待ちや渋滞していた車に、後ろからきた車が追突するパターンです。

 

1台目の車や、2台目の車は停車しているか、安全に徐行しているかの状態で、そこにわき見運転などの前方不注意で、3台目の車が追突した場合、過失割合はどうなるでしょうか?

 

この場合、最後列の車、つまり3台目の車の過失割合が100%となり、その前2台の損害を補償しなければなりません。

 

ただし、走行中の玉突き事故になると、真ん中の車は、十分な車間距離をとっていれば、その前の車には追突しなかったかもしれません。

状況によっては真ん中の車が、一番前の車の損害を補償し、それを含めて3台目の車に損害を請求することもあります。

 

 

◆パターン2:前方車にも過失がある場合

最初の車が急ブレーキをかけ、2台目、3台目と次々に衝突してしまうパターンです。

霧などで視界が悪いときや、止まってはいけない高速道路で起こりやすい事故です。

このパターンは、更に2つのケースが考えられます。

 

ひとつは、2台目の車がブレーキをかけても1台目の車には接触せず、3台目の車が2台目の車に追突したはずみで、2台目が1台目に追突したケースです。

この場合、3台目の車の過失が100%になります。

 

ただし、これも高速道路など止まってはいけない道路での急ブレーキになれば、1台目、2台目の過失を問われることもあります。

もうひとつは、1台目が急ブレーキをかけたことで、2台目が1台目に追突し、3台目の車が2台目に追突するケースです。

 

この場合は、3台目の車は、2台目の車の後方部分の修理を、2台目の車は、1台目の車の修理をすることになります。2台目の前方部分の修理、3台目の修理は、それぞれの自己負担です。

 

つまり、玉突き事故では「誰が原因をつくったのか?」が問題となり、それに応じた責任が発生するのです。

 

神奈川県藤沢市藤沢2-1-1 湘南弐番館102
カルカル接骨院 (藤沢本町駅徒歩6分)
カルカル接骨院公式サイト
藤沢市交通事故外傷治療院サイト

藤沢市交通事故外傷治療院のブログです。

 

交通事故の被害者は、加害者に対し損害請求をすることができます。しかし、被害者が被った全ての損害額が賠償されるというわけではありません。というのも、“過失割合”で、被害者は、その過失割合に応じて、賠償額が減額されてしまうからです。
被害者の過失割合が高いと、最小的に受けとれる賠償額は少なくなってしまいます。被害者にとっても、加害者にとっても、“過失割合”は重要です。
この“過失割合”以外にも、被害者の賠償額が減額されてしまうことがあります。それが『損益相殺』です。損益相殺とはどのようなものをいうのでしょうか?

 

【損益相殺とは?】
損益相殺は、交通事故における損害賠償額の調整方法です。
交通事故の被害者は、自賠責保険や任意保険からの損害賠償以外にも、労災の支給を受けたり、健康保険からの給付を受けたりすることがあります。被害者が賠償金額と二重に利益を得ることは、許されていません。二重取になる部分は、賠償額から減額されます。
つまり損益相殺とは、同じ交通事故に対して、損害賠償とは別に給付を受けていた場合に、その受けた金額を損害賠償額から減額することをいいます。
あらゆるものが損益相殺の対象になるのではありません。その対象になるものとならないものをみていきましょう。

 

【損益相殺の対象となるもの】
・自賠責保険金
・すでに支払われた労働災害保険金、健康保健、年金などの給付金
・所得補償保険金

 

【損益相殺の対象にならないもの】
・生命保険金
・香典、見舞金
・任意保険の傷害保険金、自損事故保険金、搭乗者傷害保険金
・医療扶助給付(生活保護)
・労災保険での休業特別支給金、障害特別支給金

 

【過失相殺と損益相殺はどちらが先?】
多くの場合では、先に“過失相殺”を行い、全体の損害賠償額から過失相殺分を減額したあとに、損益相殺をします。ただし、健康保険の療養給付、障害厚生年金、介護保険給付の場合は、先に損益相殺をした後に、過失相殺という順番になります。

 

神奈川県藤沢市藤沢2-1-1 湘南弐番館102
カルカル接骨院 (藤沢本町駅徒歩6分)
カルカル接骨院公式サイト
藤沢市交通事故外傷治療院サイト

藤沢市交通事故外傷治療院のブログです。

 

例えば、「3歳の子どもが親の手から離れて、道路に飛び出し、交通事故に遭ってしまった」という場合は、過失相殺は適用されるのでしょうか?

被害者の過失は、注意を払えば事故の発生を予防できたであろうにも関わらず、注意を怠ったために損害を発生させてしまったことをいいます。3歳の子どもに、その注意ができたかどうかが問題になります。

 

過失相殺に値する「不法行為責任能力」より、一段低い能力として「事理弁識能力」というものがあります。これは、物事に対してよいか悪いかを判断する程度の知能のことをいいます。

例えば、小学校の担任の先生から道路の横断の仕方、交通事故の危険について教育を受けている小学生なら、この「事理弁識能力」は備わっているものとされています。

つまり、自分のしたことで損害賠償の責任を負うかどうかということまではわからなくても、急に道路に飛び出しはいけないというくらいは理解できるだろうということです。

一般的には、「事理弁識能力」は幼稚園の年長さんくらいから、「不法行為責任能力」は高校生くらいから備わっているとされています。

 

さて、上記のケースでは3歳という年齢から考えると、「不法行為責任能力」も、「事理弁識能力」も備わっているとはいえません。よって、過失相殺が適用されることはありません。

 

しかし、子供の過失相殺が適用されなくても、子供の両親には過失相殺が適用されることがあります。親は子供を監督する立場にあり、例えば交通量の多い道路に子どもを放置するなど、親が監督義務を違反した場合は、親の過失が追求されます。この場合の過失は、子供の監督という漠然とした責任なので、最高でも30%程度の減額です。

また、年齢には関係なく、客観的にみて注意を欠いた行動であると判断された判決もあり、幼児でも高齢者でも精神病者でも過失相殺が適用されています。

 

このように、誰に対しても過失相殺が主張できるわけではなく、また幼児や高齢者なら何をやってもいいというわけでもないことを覚えておきましょう。

 

神奈川県藤沢市藤沢2-1-1 湘南弐番館102
カルカル接骨院 (藤沢本町駅徒歩6分)
カルカル接骨院公式サイト
藤沢市交通事故外傷治療院サイト

藤沢市交通事故外傷治療院のブログです。

 

例えば、「停車中に後ろの自動車に追突されて、『むち打ち症』になり、治療に2年以上かかった」という場合は、その分の治療費と休業補償をすべて請求してもらうことはできるのでしょうか?

 

交通事故の被害者が「むち打ち症」を発症するケースは増えています。事故後すぐにはレントゲンやMRIには異常がなく、時間の経過とともに、徐々に症状が重くなり、頚椎の変形など異常が現れることもあります。

 

「むち打ち症」は、交通事故による急激な振り子運動により、軟部組織(筋、靭帯等)が損傷し、神経が圧迫され、腕神経叢が急激に引き伸ばされてしまうことで起こります。頚椎には、肩や背中、腕の感覚、運動に関係する神経が集まっています。重要な自律神経も多く集まっているため、頭痛、耳鳴り、手のしびれ、脱力感、無気力、吐き気など、さまざまな症状を引き起こします。ひどくなるとうつ病になったり、筋肉が萎縮したりすることもあります。「むち打ち症」は、その特徴からすぐに治るものではなく、治療が長くかかる傾向にあります。

 

自賠責保険の限度額が120万円なので、その範囲までなら比較的問題にはならないようですが、それを超えた部分については任意保険からの支払いなるので、任意保険会社から治療の打ち切りを言われることもあります。

原則的には、被害者が交通事故で被った損害は、加害者(加害者の保険)にきちんと補償してもらう権利がありますので、治療に1年かかろうと2年かかろうと、かかった治療費は支払ってもらうことができます。

 

過去の判例から見ると、被害者本人の性格や、回復への意欲、実際に治療機関に通った回数などから、本来ならもう少し短期間で完治していたであろうと判断された時には、過失相殺により、その分の損害賠償額が減額されています。

 

このように、神経症状に虚偽や誇張がないと証明するためにも、むち打ち症の治療には、医師や柔道整復師に相談しながら、できるだけ期間を開けずに通った方がいいでしょう。

 

神奈川県藤沢市藤沢2-1-1 湘南弐番館102
カルカル接骨院 (藤沢本町駅徒歩6分)
カルカル接骨院公式サイト
藤沢市交通事故外傷治療院サイト

1 / 41234